「幼い孫を置き去りにした不忠臣」大野九郎兵衛

名前 : 大野九郎兵衛知房(おおの くろべえ ともふさ)
コピー: 幼い孫を置き去りにした不忠臣


 

■ キャラクター

赤穂藩の経理財務を担当(経済官僚)する財政通。不忠臣(ふちゅうしん ※1)の代表格。


 

■ 刃傷事件後

主君 浅野内匠頭が起こした刃傷事件によって、内匠頭が切腹、赤穂浅野家断絶の知らせを受け、今後の方向性についての話し合いを行ったとき、幕府の決定に不満があるため籠城することを主張する大石内蔵助に対し、九郎兵衛は幕府の決定に従い穏便に開城を行うことを主張し、激しく対立することになった。

そんなとき、籠城派の岡嶋八十右衛門(おかじま やそえもん)の部下が、藩のお金を盗んだことが発覚。九郎兵衛は八十右衛門に対し「お前の監督不行届が原因だ。お前も盗んだのでは?」と言い放った。その言葉に激怒した八十右衛門が、連日のように屋敷に押しかけてくるので、このままでは斬られると思った九郎兵衛は、家財道具を知り合いに預け、息子の大野群右衛門(おおの ぐんえもん)とともに逐電(ちくでん ※2)した。
その際、幼い孫娘を屋敷に置き去りにしてしまったことからも、よほど慌てての夜逃げであったことがわかる。
このことと、討ち入りに参加しなかったことことが、大野家の後々の不評となり、大野邸跡に残る柳の木は「不忠柳」と呼ばれた。現在は、赤穂市にある花岳寺の義士墓所前に移植されている。

※1 討ち入りに参加しなかった赤穂藩士のことを指す。長年、討ち入りに参加した藩士が義士として称えられれば称えられるほど、不忠臣やその家族に対して批判が向けられてきた。
※2 すばやく逃げて行方をくらますこと。


 

■ 辞世の句

不詳
(享年不詳)


 

■ 博士のコメント

くろべーさんは、実は優秀な家老であったそうです。仕置家老として経済を取り仕切ってました。いろんなウワサ話も残っていて、内蔵助さんが仇討ちを失敗した時の2番隊だったとか、討入りの武器は、実はくろべーさんが調達したとか、悪もんではなく、影の立役者として扱うこともあったりしますよ。