実はアレもコレも!江戸時代の忠臣蔵関連の作品

元禄赤穂事件とは、江戸時代中期の元禄期に起こった「赤穂義士による吉良上野介の仇討ち」に関する一連の事件のことで、仇討ちをするきっかけになった「赤穂藩主・浅野内匠頭による刃傷事件」から「仇討ちを行った赤穂義士らの切腹・浅野家のお家再興」までの歴史的事実です。
その後、幕府や大名だけでなく江戸の庶民にまで話題になったこの事件を題材とし、歌舞伎・人形浄瑠璃(文楽)の演目のひとつである『仮名手本忠臣蔵』が生まれ、これ以外にも現代に至るまで数多くの『元禄赤穂事件を題材にした作品(=忠臣蔵)』が続々と生みだされています。

今回は、そのなかでも江戸時代に生まれた「ちょっと意外な忠臣蔵作品」をご紹介。

まずは、お岩さんで有名な『東海道四谷怪談』
実はこれは、『仮名手本忠臣蔵』の世界を用いた外伝形式で描かれているという、今はやりのスピンオフ作品です。物語の大筋は皆さんご存じのとおり、「お岩という女性が夫である伊右衛門に殺され幽霊になって復讐(ふくしゅう)をはたす」というもの。歌舞伎や落語などでとても有名です。

『仮名手本忠臣蔵』では、浅野内匠頭は塩谷判官(赤穂の名産品「赤穂の塩」からの連想)、吉良上野介は高師直(「高家」からの連想)という名前で登場します。『東海道四谷怪談』でも、お岩の実家や、伊右衛門の家は「塩冶藩士」という藩の家臣になっているのですが、これが赤穂藩を連想させるものとして描かれており、伊右衛門の父は実在する赤穂藩士の「進藤源四郎」です。お岩さんの話と忠臣蔵が関係していたなんて意外ですよね!

また、忠臣蔵は、歌舞伎や落語だけではなく、浮世絵でもよく描かれる題材です。仮名手本忠臣蔵の有名な場面や、義士の似顔絵などが有名ですが、歌川国芳の「化物忠臣蔵」シリーズは、ユーモアたっぷりな化け物たちが忠臣蔵を演じているカワイイ浮世絵で、子どもでも楽しめそうな面白い作品になっています。

元禄赤穂事件直後から現代に至るまで、忠臣蔵は日本人ならだれでも知っているほど有名な定番コンテンツであり、題材にしたさまざまな作品が生み出されています。忠臣蔵のwikiページの「作品一覧」に掲載されているボリュームとバリエーションを見るだけで圧倒されますが、これは忠臣蔵が長く愛されてきた証拠なのだと思います。
元禄赤穂事件や忠臣蔵だけでなく、ご紹介したような多くの元禄赤穂事件を題材にした忠臣蔵関連作品も、元禄赤穂事件がわかればより深く理解できるようになります。かえってこのような作品を知ることで忠臣蔵もさらに理解が深まり、相乗効果でとても楽しめます。忠臣蔵がなんとなくわかったら、こういうスピンオフ作品を見るのもおすすめです!